【書評】『なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか?~「時間ない病」の特効薬!タスクシュート時間術』/佐々木正悟

タスクシュートを始めて2週間が経ち、少しずつこのツールの扱い方に慣れてきた。予定を立てて、記録する。その力を少しずつではあるが感じてきている。

だがそれと同時に自らの問題点も浮き彫りになってきた。予定は立てたは良いが、疲れていて今日はもういいかなとタスクを先送りにしてしまう。自分の時間を持てるようになったが、どこか息苦しさを感じる。

これらを解決する手段のヒントを求めるため、タスクシュート時間術について著した本『なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか?~「時間ない病」の特効薬!タスクシュート時間術』を手にとって読んでみた。

先送りの心理

「やらなきゃいけない」と気にかけ続けながらも決してそれをやることをせず、限界になるまで先送りし続け、ギリギリになって大慌てでその仕事に取り掛かる。私たちにとってこんな事例は珍しくないのではないだろうか。例えば夏休みの宿題、イベントの出欠の返事などだ。

私自身、もっと余裕があるときにやっていればと後悔することは今までにも多くあった。この理由を本書では明快に心理学で説明している。

人は「緊張が高まりすぎると、行動を起こせなくなる」のです。

なんと不合理なことだろうか。私たちは恐怖や不安といった緊張が高くなればなるほど、何も行動を起こせなくなってしまうのだ。たとえそれが行動する以外に解決する方法がなかったとしてもだ。

もう一つ先送りについて典型的な心理がある。

「未来の自分に期待し、未来の時間帯に期待しすぎてしまう」というものです。

この言葉が目に入ったとき、私の中で電撃が走った。つい昨晩「今日は疲れているし、早く起きて明日の朝やることにしよう。」とタスクを先送りしたところだったからだ。案の定、翌朝になっても早起きすることは出来ず、さらに先送りにしてしまうことになった。まさに典型的な先送り心理を持っており、錯覚に囚われていたということである。

これらについて本書では次のようにすることで解決することが出来るとしている。

まず、恐怖の仕事は、朝、最初に取りかかること。朝というのは頭が最も合理的に働くことが出来る時間帯であり、不安に最も対応出来る時間帯なのだ。この時間に取りかかることが出来なければ、それはいつであっても行動することはないだろう。

そして、先送りしようとしたときに、それがいつだろうと「先送りしているときとまったく同じ状態である」ことを必死に思い出すこと。決して「明日の午前中なら元気全開で時間もたっぷりある」なんてことはないのだ。この現実を直視しなければこの先送りの癖を直すことは出来ない。

1日は「行動」+「休憩」でできている

本書ではタスクシュートにおける「一日の計画を立てる」ことを「部屋に家具を配置するシミュレーション」を引き合いにだして説明している。休憩について次のような一節がある。

テレビにタンスをくっつけないように、部屋をものでぎっしり埋めたら、部屋は使えなくなります。同じように、1日を活動でぎっしり埋めたら、1日は使えなくなるのです。

だから「休憩」という「作業」を必ず「配置」してみる必要があります。「部屋」が「家具」+「空き空間」でできているように、「1日」は「行動」+「休憩」でできています。

私はタスクシュートで計画を立てるとき、「休憩」という「作業」は考慮せずに計画していた。そのため一つ行動が終わると、すぐに次の行動へ移らなければならず、息苦しさを感じていたのだ。部屋と家具の関係であれば当たり前のことが、時間と仕事の関係では当たり前と認識出来ていなかった。この気付きは今後タスクシュートを活用するにあたって大きな前進となりそうだ。

感想

『なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか?~「時間ない病」の特効薬!タスクシュート時間術』では、「時間をムダにしない」「割り込み仕事を可能な限りブロックする」「先送りしないようにする」「仕事を完璧にやろうとしない」の4つをメインに言及されている。

今回取り上げたところ以外の部分も、今は課題だと感じていなくても、近い将来直面するであろう問題ばかりだ。タスクシュートを活用する中で、また困ったときに開いて参考にしてみたいと思う。

タスクシュートを活用している方もそうでない方も、時間の使い方について課題に感じているところがある方には是非一度読んでほしいと思う本であった。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする